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長野県動物愛護センターでの2018年から2022年までの取り組みをまとめたこの報告。
ただ単にうまくいったと思う、とか、参加者からこういう感想が寄せられた、といった、ぼんやりとしたまとめ方にしていないのです。
心理学の専門家として効果判定の手法を設計し、見た目で分かる子供の行動を指標として、スコアリングして評価しています。
効果判定に特別な心理検査や測定器を使わないという、参加者に配慮したこの手法。
心理学の専門家としての専門性と獣医師としての専門性。
その両方を掛け合わせることで、初めて実現した仕事です。
本当に素晴らしいと思います。
申し訳ないことに、 私は保健所のキャリアが短かったので、長野県動物愛護センターさんのこの活動を知ったのは、つい最近のことだったのです。
センターに収容された犬猫の新たな活路を見いだすこの取り組みは、きっと他の自治体でセンターの運営をやってる獣医さん達の関心の的になっていたのでしょうね。
私が保健所だった頃。
やってた仕事といえば、動物の返還と譲渡を細々とやっている程度でした。もらい手も見つからず殺処分、というケースもまだまだ減らず、外猫がらみの住民クレームの処理や咬傷事案で振り回される日々だったことを覚えています。
そんな当時、また、とある自治体で先進的な発想を盛り込んだ動物愛護センターが整備されたんだよ、と風の便りに聞くたびに、うちの県にできるのはいつになるのかなあ…と、ぼんやり感じていたものでした。
長野のセンターの方々は、おそらく私が経験したような業務も今でもたくさん抱えつつ、このチャレンジをずっと続けてこられたんだと思います。
日々の業務に忙殺されつつも、柔軟な発想で新たなテーマに挑戦し続ける。
本当に頭が下がります。
ところでみなさん、
私にはひとつの確信があるので、ちょっと聞いていただけますか?
これから社会に出ていかれる若い獣医さん達の中から誰かがすっくと立ち上がり、センターを舞台に、私の世代の獣医はもちろん、長野県のセンターの方々さえ思いもつかないような、新しいチャレンジをきっと見せてくれる。
その日が来ることは、間違いない。
私はそう思ってます。
だって、今の若い獣医さんや獣医学生さん達の世代って、スポーツの分野じゃ中学生くらいから平気で世界レベルで戦ってるし、二刀流、なんてスタイルの選手が現れたり。将棋や囲碁のプロ棋士の年齢層だって、本当に若返ってるじゃないですか。
私の時代の常識じゃあ思いもつかなかったことばかりです。
時代の常識を平気で乗り越えていく奴。
獣医の分野にだって、必ずいるはず。
私はそう思ってます。
ああ、思わず話が脱線してしまいました。
すみません…。
表題の報告の詳細は、こちらからどうぞ。
(「検査は速くて安いのがいい!」)に続きます。)